ものづくり

写真1枚からペットの3Dフィギュア、累計1万体。DMMが2,980円からのAI造形サービスを拡充

DMM.com のサービス「ちょこんとフィギュア」の累計制作数が1万体を突破した。スマートフォンで撮った写真1枚をAIが3Dデータ化し、フルカラー3Dプリントで造形する。基本価格は税込2,980円から、納期は最短2週間。あわせてマグネットや上半身フィギュアの新ラインナップを追加した。

合同会社DMM.com が運営する「ちょこんとフィギュア Powered by DMM.make 3D PRINT」の累計制作数が、1万体を突破した。2026年8月17日の発表で、あわせて新ラインナップの提供も始めている。

ちょこんとフィギュアの新ラインナップ(合同会社DMM.com)

写真1枚から造形まで

工程は3段階だ。スマートフォンなどで撮影したペットの写真を1枚アップロードする。それをAIが3Dデータに変換し(生成された3Dデータの画像は後日メールで送られる)、そのデータをフルカラーの3Dプリントで造形する。

同社は「顔と全身がはっきり写っている画像をアップロードすることで、よりクオリティの高いフィギュアを作ることができます」としており、入力画像の質が仕上がりに効く構造になっている。

価格と納期は次のとおり。

項目内容
基本価格税込2,980円〜
フルカラーマグネット(顔だけ3cm/上半身3cm)各2個セット3,980円(税込)
フルカラーフィギュア(上半身3cm)3,480円(税込)
ギフトボックス/アクリルケース各+600円
送料550円(5,000円以上で無料)
納期最短2週間

企業向けにデジタルチケットとギフトカードの販売も始めている(価格は問い合わせベース)。

3,000円という価格帯が意味するもの

フルカラー3Dプリントによる造形サービス自体は以前からある。3Dスキャンした人物のフィギュアを作るサービスは10年以上前から存在し、価格は数万円が中心だった。スキャンのために店舗に行く必要があり、そこがボトルネックだった。

今回の構成が変えたのは入力側だ。専用のスキャンブースではなく、手元にある写真1枚を起点にする。AIによる単一画像からの3D復元が実用水準に達したことで、撮影のための移動と待ち時間が消える。

同社は「業界平均の約10分の1」を掲げるが、これはリリース中に「自社調べ」と明記されている値で、第三者による検証はない。比較対象や算出根拠も示されていない。

分かっていないこと

判断材料として公開されていない項目がいくつかある。

  • 使用している3Dプリンタの機種・方式: 「フルカラー造形」としか記載がない
  • AIモデル・技術ベンダー: 非公表
  • 精度や再現性の指標: なし。1万体という数は制作数であって、満足度や再制作率ではない
  • 企業向けチケットの価格: 非公表

とはいえ、写真1枚・3,000円・2週間という条件は、個人が3Dプリントの成果物を手にする経路としてかなり短い。日本のフルカラー造形はこれまで、HeyGears G1 のようなデスクトップ機を自分で買うか、業務用サービスに数万円払うかの二択に寄っていた。作らずに頼む側の価格帯が下がることは、造形機の普及とは別のルートで、フルカラー3Dプリントの成果物に触れる人を増やす。

累計1万体という数字は、この経路が成立していることの一応の証拠にはなる。次に見たいのは、生成された3Dデータをユーザーが受け取って自分で扱えるのか、つまり造形の外に出せるかという点だ。現時点でリリースは3Dデータの画像が送られるとしか書いておらず、データそのものの提供については触れていない。


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