Unitree、初日高値から53%安でも公開価格の3.4倍。上場書類は流通株の薄さと本業の減益を先に書いていた
科創板に上場した宇树科技(Unitree)の株価は、9月9日の終値513.93元で初日高値1,100元から53.3%下げた。上場公告書は流通株が発行後総株式の7.44%にとどまることを、招股説明書は2026年1-3月の扣非後純利益が52.55%減ったことを、上場前に開示している。
上海証券取引所の科創板に8月19日に上場した宇树科技(Unitree、コード688836)は、初日に公開価格150.80元の7.3倍にあたる1,100元で寄り付き、それがその日の高値になった。上海証券取引所の日足データによれば、9月9日の終値は513.93元。初日高値から53.3%、初日終値845元から39.2%下げている。それでも公開価格の3.4倍の水準にある。

初日の終値845元から、3週間で477元まで
| 日付 | 終値 | 初日高値1,100元比 | 時価総額(概算) |
|---|---|---|---|
| 8月19日(上場日) | 845.00元 | −23.2% | 約3,418億元 |
| 8月20日 | 687.00元 | −37.5% | 約2,779億元 |
| 8月24日 | 603.08元 | −45.2% | 約2,439億元 |
| 9月9日 | 513.93元 | −53.3% | 約2,079億元 |
| 9月11日 | 477.12元 | −56.6% | 約1,930億元 |
時価総額は発行後総株式4億446万4,340株から編集部が計算した。高値1,100元の時点では約4,449億元、公開価格では609.93億元だった。値幅が大きかったのは上場2日目で、前日比18.7%安。以後は小幅な下げが続いている。
同じ期間に市場全体も下げている。科創50指数は上場前日8月18日の1,790.87から9月11日の1,553.39へ13.3%、上海総合指数は2.6%下げた。宇树科技の下落のうち、どこまでが市場全体の動きでどこからが個別要因かは、この数字だけでは切り分けられない。
流通株は発行後総株式の7.44%
上場公告書は「流通株数量が少ない」ことを、上場初期のリスクとして最初の方に書いている。上場時に売買できた無限售流通株は3,008.7720万株で、発行後総株式の**7.44%**にとどまる。
残りの株にはロックアップ(売却制限)がかかっている。
| 保有者 | 売却制限の期間(上場日から) |
|---|---|
| 網下投資者の配分株のうち10% | 6カ月 |
| 大半の上場前株主、その他の戦略配分投資者 | 12カ月 |
| 中信証券系の中証投資(主幹事の関連会社) | 24カ月 |
| 杭州深度求索人工智能基础技术研究有限公司、従業員向け資産管理計画の一部 | 36カ月 |
最も早い解除は2027年2月。今回の値動きはロックアップ解除前、限られた株数の中で起きている。初日の出来高は2,565.8万株で、無限售流通株の85%に相当する。科創板では上場後5営業日は値幅制限がなく、上場初日から信用取引の対象になる。上場公告書はこの2点も価格変動リスクとして挙げていた。
発行時の投資風険特別公告は、発行PER219.23倍が業界平均を上回るとして「将来の株価下落で投資家が損失を被るリスク」を明記している。発行時の株価売上高倍率(PSR)は35.89倍。同じ基準で9月11日の終値を当てはめると、約114倍になる。
1-3月の扣非後純利益は52.55%減
招股説明書は、監査基準日後に業績の伸びが鈍化したことを「重大事項提示」で開示している。会計士の審阅を経た2026年1-3月の営業収入は42,284.05万元。増収率は前年度の332.64%から68.49%に下がった。非経常損益を除いた純利益(扣非後純利益)は4,025.36万元で、前年同期の8,483.65万元から52.55%減だ。
同社は理由として、研究開発費の3,832.80万元増に加え、2026年の中国中央テレビ春節聯歓晩会(春晩)などでのブランド広告による販売費の増加を挙げている。
上場公告書に載った2026年1-6月の実績は、営業収入115,224.56万元(+48.54%)、扣非後純利益24,393.03万元(−19.34%)。事前予想のレンジと比べると、売上は上限の112,800万元を上回り、扣非後純利益はレンジ内に収まった。営業キャッシュフローは32.53%減っている。
特別リスク要因には、導入を検討する側にとっても関係する一文がある。
机器人租赁等短期需求热度下降可能会向上游传导引致行业产品出现价格竞争
ロボットのレンタルといった短期需求の冷え込みが上流に波及し、業界で価格競争が起きる可能性がある、という記述だ。同社は販売価格が「主体的にも受動的にも」下がりうるとも書いている。
上場後に出た公告は、登録資本の変更1件
上海証券取引所と巨潮資訊網の公告一覧で確認すると、上場日から9月14日までに宇树科技が出した公告は、9月3日の登録資本・会社類型の変更と定款改定(公告番号2026-001)の1件だけだった。株価異動に関する公告や業績予告は出ていない。株価の下落について会社側の説明は出ておらず、公表されているのは取引所の株価データと上場前後の法定書類までになる。
上場公告書は、2026年半期報告を上場後に別途開示しないとしている。次の定期報告は2026年第3四半期報告になる。
上場前株主の側では、業績に連動する約束が一つある。上場した年の扣非後純利益が前年より50%以上減った場合、実質支配者の王兴兴氏と従業員持株プラットフォームの上海宇翼は、保有株のロックアップを12カ月延長する。基準となる2025年の扣非後純利益は59,075.28万元で、2026年上半期の実績はその41.3%にあたる。
導入する側から見ると、株価の上下が機器の値札をすぐに動かすわけではない。一方で、同社が自ら書いた「価格競争」「増収の鈍化」は、1年で36%下がったヒューマノイドの平均単価と同じ線の上にある。上場したヒューマノイド企業の数字は、SPACで上場を目指すAgility Roboticsを含め、法定書類で四半期ごとに更新されていく。
出典
- 宇树科技首次公开发行股票科创板上市公告书(巨潮資訊網) — 2026-08-18
- 宇树科技首次公开发行股票并在科创板上市招股说明书(巨潮資訊網) — 2026-08-14
- 宇树科技首次公开发行股票并在科创板上市投资风险特别公告(巨潮資訊網) — 2026-08-07
- 关于变更注册资本、公司类型及修订《公司章程》并办理工商变更登记的公告(巨潮資訊網) — 2026-09-03
- 宇树科技 688836 銘柄情報・公告一覧(上海証券取引所) — 2026-09-11 時点の日足データを参照
- 宇树科技 科創板上場公告(上海証券取引所) — 2026-08-19