柵の外へ出るDigit 5。Agilityが実績に挙げる安全評価は、柵で囲った作業セルで受けたもの
Agility Roboticsが2026年9月15日、安全柵なしで人の近くで働けるよう設計した新型ヒューマノイド「Digit 5」を発表した。発表文が土台に挙げる「OSHA基準の第三者現場評価」は、同社の説明ではDigit 4を柵で囲った作業セルで受けたもの。人型ロボット向けの国際安全規格ISO 25785-1はまだ委員会原案の段階にある。
資金調達・M&A・上場、導入契約、規制や公的プログラムまで。ロボットが産業に入っていく動きを、公式発表と公的書類から読み解きます。
Agility Roboticsが2026年9月15日、安全柵なしで人の近くで働けるよう設計した新型ヒューマノイド「Digit 5」を発表した。発表文が土台に挙げる「OSHA基準の第三者現場評価」は、同社の説明ではDigit 4を柵で囲った作業セルで受けたもの。人型ロボット向けの国際安全規格ISO 25785-1はまだ委員会原案の段階にある。
Boston Dynamicsが2026年9月21日、現代自動車グループの米ジョージア州の工場HMGMAの敷地内に、ヒューマノイド「Atlas」の訓練・試験拠点RMACを開設したと発表した。部品の順序供給を訓練し、2027年に約10倍の新建屋へ移る。現代自動車は8月に「6月に開所し年末までに10倍」と説明しており、約10倍への拡張は2026年末から2027年へずれた。
9月中旬、KinetixAI(超維動力)、LinkerBot(霊心巧手)、天機智能、西湖機器人の資金調達が日本語でも相次いで報じられた。元の発表と中国語の報道に当たると、9月に新しく資金を得たのは3社で、金額が明らかなのはKinetixAIの「5億元超」だけ。「受注1万台」は、天機智能では自社の説明、LinkerBotでは会社の発表を確認できない数字だった。
ugoが2026年9月16日、国内で設計・製造する車輪移動型の双腕セミヒューマノイド「ugo Nova」と、データ収集キット・収集代行・モデル開発支援を束ねた「ugo Physical AI Fabric」を発表した。2027年の量産開始を予定し、AIRoAの国産汎用ロボット開発コンペティションにも提案する。価格は公表されていない。
Waymoが2026年9月17日(米国時間)、シンガポールで完全自動運転の配車サービスを2028年に始める計画を発表した。2027年は訓練を受けた専門スタッフが手動で走る準備期間にあたる。陸上交通庁(LTA)はWaymoをComfortDelGro、Grabに続く自動運転事業者と位置づけ、影響を受ける運転手を再訓練し支える能力を超えて、自動運転の展開を先行させないと明記した。
2026年8月から9月にかけて、Unitreeの上場、AgilityのSPAC書類、GENIACのロボット基盤モデル採択、現代自動車の労使合意が続いた。HuRoC Mediaが追ってきた記事を、資金・量産・データ・人と社会の4つの軸で束ねる特集。
Nasdaq上場のSwarmerが2026年9月10日、ウクライナの地上ロボットメーカーRatel Roboticsの買収を発表した。確定分は現金720万ドルと株式106万株で、残りは2028年までの業績目標に連動する。2026年の売上目標7,700万ドルに対し、Swarmerの上半期売上は20万ドル。
矢崎総業・山善・Cuebusが、矢崎総業の裾野市の拠点「Innovation Hub – REN(錬)」で、ロボット倉庫「CUEBUS」から出庫した部品をヒューマノイドが受け取り次工程へ渡す実証を2026年9月21日に始める。公表されているのは工程と検証項目までで、機種・台数・終了時期・数値目標は未公表。
経済産業省とNEDOのGENIACで、多用途ロボット向けロボット基盤モデル公募の実施体制が2026年9月9日に決まった。29件の応募から13件、予算規模は合計240億円程度。採択先のugoは、双腕セミヒューマノイドで製造組立を自律化する触覚付きのVTLAモデルを自社工場で開発する。
PFNとPFRが、屋内移動ロボット向け環境理解基盤モデル「PLaMo-SemGround」の共同開発を始める。NEDOのGENIACロボット基盤モデル公募で申請29件から採択された13件の1つ。50現場以上のデータで2B級以下のモデルを作り、2028年度にPFR製品へ先行実装する計画だ。
科創板に上場した宇树科技(Unitree)の株価は、9月9日の終値513.93元で初日高値1,100元から53.3%下げた。上場公告書は流通株が発行後総株式の7.44%にとどまることを、招股説明書は2026年1-3月の扣非後純利益が52.55%減ったことを、上場前に開示している。
ヒューマノイド「Digit」のAgility Roboticsが Churchill Capital Corp XI との SPAC 合併で上場する。2026年9月4日にSECへ提出されたS-4によれば、2025年の売上は178万ドル、営業損失は1億4,018万ドル。監査を担当したGrant Thorntonは継続企業の前提に疑義を付している。
ピッツバーグのARM Instituteが、国防総省ManTechの「OIB近代化チャレンジ」で約9000万ドルを獲得。会員15組織が全米12カ所の軍需製造拠点に、ロボットとフィジカルAIの実装を2年以内に届ける。
UBTECHは2026年上半期にフルサイズ・ヒューマノイドを921台販売し、収入は前年同期比1,445.0%増のRMB590.3百万に達した。同じ中間業績公告に載る作業成功率は「実験室環境で75%」。稼働率・MTBF・人の介入率を公表するメーカーはなく、測り方を定めた国家標準もまだ発行されていない。
Unitreeの国内正規代理店GMO AI&ロボティクス商事が、ヒューマノイド専用の保守車両「GMOヒューマノイド救急車」を9月に導入し、現場データで動作精度を上げる「GMO LOOP」を始めた。対応地域・料金・到着時間は未公表で、メーカー規約は転倒損傷を無償修理の対象外とする。
中国の協働ロボットメーカー JAKA が、Universal Robots 親会社 Teradyne Robotics の公表内容に対して差止めを求める法的手続きを開始した。特許の無効審判でも別特許での侵害提訴でもない。JAKA は法律顧問が2026年9月2日時点で自社に対する係属を確認できなかったとしている。
ボストンの非営利ロボティクス拠点 MassRobotics が会員14社に実施した調査で、FCC の Covered List 追加を「有益」とした企業と「有害」とした企業がともに43%で割れた。米国内製造の企業は全社が有益と回答。対象は重量4.4ポンド超・200kbps以上の通信を持つ地上移動ロボット。
2026年9月1日、メドトロニックが香港の手術ロボット企業Cornerstone Roboticsへ約7億ドルを出資し、内視鏡手術システムSentireを米国外の承認済み市場で販売する権利を得ると発表した。出資比率とクロージング条件は非開示。
2026年8月31日、深圳の医療用外骨格メーカー Milebot(迈步机器人)が中信建投資本から「近1億元」のB輪戦略投資を受けたと発表。2025年業績は前年比約200%増としている。一方で承認は中国のⅡ類止まりで、自社の多施設RCTは従来訓練を上回らなかったと結論している。
Plus AutomationがSPACのTexas Ventures Acquisition III Corpと合併し上場する。2026年9月3日にSECへ提出された8-Kによれば、プレマネー株式価値は8億ドル。「6,000万ドル超のコミット済み資金」の実体は額面6,388万ドルの転換社債だった。
Pony.aiとUberが2026年8月13日、欧州5都市に2,000台超のロボタクシーを展開する提携拡大を発表した。確定しているのはザグレブ1都市のみで、残る4都市も時期も未公表。EUの型式認証はロボタクシー用途をまだ小規模枠に留めている。
Robot.comが2026年8月20日、給食大手Sodexoと7年の商用契約を締結。北米のSodexo運営キャンパスで歩道配送を拡大し、ロボット搭載広告にも広げる。同じ2026年6月、Starshipは米大学から1,200台を引き揚げていた。
Agility RoboticsがSPAC上場のためSECに提出したForm S-4に、Digit v5の部品原価(BOM)の計画が載った。商用開始時は約15万ドル、年1,000台で約7.5万ドル、年1万台で約3万ドル。月8,500ドル・5年稼働という価格の前提と、原価が下がらなかった場合のリスク記載を読む。
日立製作所が2026年9月3日、社会インフラ向けAIソリューション群「HMAX」にデータセンター、サイバー、データ基盤、AI運用の4ソリューションを加えた。德永俊昭社長は基調講演で、HMAXが今年度末に売上5,000億円・利益率22%の事業になると見込みを示した。ロボット制御モデルの学習環境も含まれる。
Teslaが2026年9月3日、ハンドルもペダルもない2人乗りCybercabの商用運行をオースティンで始めた。NHTSAは同日、全FMVSS適合という自己認証の根拠を調べる監査照会AQ26002を開いた。Zooxが8基準の免除を得て台数上限を受け入れたのとは、別の経路をとったことになる。
WayveとUberが2026年9月3日、ロンドンで自動運転車の配車を始めた。英国で一般の利用者が乗れる初の自動運転配車で、区域は空港を除くロンドン。ただし免許を持つドライバーが同乗する試験運行の枠組みで、台数は「少数」とだけ公表されている。無人化には別の許可が要る。
整形外科インプラントのEnovisが2026年9月1日、仏eCential Roboticsを企業価値1.55億ユーロで買収する拘束力ある買付提案を発表した。eCentialの510(k)は脊椎向けだが、Enovisの狙いは膝と肩。膝ロボットの米国限定リリースを2028年後半、肩を2029年に置く。
住宅建設の工業化に取り組むReframe Systemsが4000万ドルを調達した。設備投資500万ドル未満のマイクロファクトリーで、年間に集合住宅500戸または戸建て250戸を作る設計。同社は従来工法比で3倍速く35%低コストと主張するが、根拠となる算定条件は公開されていない。
金沢のアルムが、京セラ・神戸製鋼所・ニデックマシンツール・日本マイクロソフトらと組み、大型切削加工の完全自動化を目指す共同開発プロジェクトを発足した。STEPデータを入れるだけで0.1秒単位で加工フィーチャーを認識し、工程設計からロボット制御まで自動生成するAI制御システムを共通基盤に据える。実施は2026年10月から4年間。
パナソニック ホールディングスが2026年10月1日付の組織変更を発表した。AI・ロボティクス、クラウド、データの専門人材と技術・開発機能を集約した「AI・ロボティクス研究開発本部」を新設し、グループCAIOの榊原彰氏が本部長を兼務する。現行のDX・CPS本部は「事業開発本部」に名称変更される。
横浜ゴムが、社内に蓄積された技術文書を検索して回答を生成するRAGシステムの本格運用を始めた。AIエージェントが検索計画の立案・情報検索・結果評価を自律的に繰り返し、回答とともに根拠となる元文書へのリンクを表示する。2020年策定のAI活用フレームワーク「HAICoLab」の実践環境を拡張する位置づけ。
Teradyne Robotics が、中国の協働ロボットメーカー JAKA のドイツ子会社を欧州統一特許裁判所(UPC)コペンハーゲン地方部に提訴した。対象は Zu / Pro / S / AL / A / Mini の各シリーズ。同社は2026年2月にも Elite Robots のドイツ法人を提訴し、4月に仮処分を得ている。
米国立科学財団(NSF)が、5年間で9000万ドルを投じて3つの科学技術センターを新設すると発表した。うち1つはテキサス大学オースティン校を拠点とする「Center for Human and Robot Co-Adaptation」で、ロボットが人から学び、人に合わせて物理的にも認知的にも適応する手法を扱う。
カリフォルニア州サリナスのReservoirが、John Deereとの3年間・1000万ドルのパートナーシップを発表した。実験室ではなく実際の農地に置いたロボティクス拠点で、スタートアップの参加費を補助して参入障壁を下げる。2026年春の開設以来、すでに20社超が入っている。
BYDが、触覚センサーを手がけるPaXini Techとの関係を出資先から戦略パートナーへ格上げした。BYDは車両・部品の製造工程と工場環境、サプライチェーンを提供し、PaXiniのロボットの実地検証の場とする。そこで生まれる稼働データが、身体性AIの学習に回る構図になる。
自律トラックのGatikが、カタール投資庁とKoch Disruptive Technologiesがリードするシリーズドで2億ドルを調達した。すでに完全無人での配送を8万5000件完了し、定時運行率は99%、契約済み売上は6億ドルを超えるという。一方で評価額と累計調達額は公表していない。
軸受で世界3位の日本精工(NSK)と、2025年11月設立のヒューマノイド企業アトムが、国産ヒューマノイドAIロボットの開発に向けた基本合意書を締結した。NSK製アクチュエータをアトムの実機に載せて共同検証し、あわせてNSKの製造現場でフィジカルAIの学習データを収集する。
倉庫ロボットのGeek+(香港上場)が、双腕・3指ハンドの車輪型ヒューマノイド「Gino」を国際物流総合展2026で日本初公開した。日本法人の発表は1タスクあたり約30%の時間短縮を示す一方、自由度や可搬重量、国内の導入時期・導入先は書いていない。開示では具身智能の研究開発に半期で4,450万元を投じている。
イマクリエイトのMR溶接シミュレーションツール「WeldNext」がVer.2.0.0になり、ユーザー企業のCADデータを実物と同じ寸法でMR空間に取り込めるようになった。人材育成のための訓練ツールから、本番前に手順とリスクを洗い出す現場用ツールへと位置づけを変える更新になる。
後付けキットで既存の油圧ショベルを自律化する Bedrock Robotics が、2026年8月17日、運転席に人を乗せない状態での実案件稼働を発表した。ネバダ州の浄水施設、テキサス州の大規模造成、120万立方ヤードの土木造成の3現場。累計調達額は3億5000万ドルを超える。
米EXLが、AIデータのアノテーション企業iMeritの買収を2026年8月3日に完了した。総額は最大3億1000万ドルで、うち1億7000万ドルが前払い、1億4000万ドルが2年間のマイルストーン連動。テキスト・画像・動画・音声・LiDARを扱う体制が、ロボティクスと自動運転向けのAI基盤として位置づけられている。
倉庫向けAMR大手のLocus Roboticsが、把持技術のNexera Roboticsを買収した。柔軟なメンブレン構造とAI把持知能を組み合わせたエンドエフェクタは5年・6世代にわたって開発され、数千時間・数千万回のピッキングで検証されたという。吸着だけでは対応できない3〜4割のSKUが狙いになる。
Prusa Research と Bondtech が共同開発した8ノズル toolchanger「INDX」 が CORE One/CORE One+ 用に発表。 誘導加熱で空のパッシブノズルを瞬時に温める仕組みで、 ツール交換時のパージ材は約 13mg、 交換時間は約 12 秒。 Founders Edition は €669 / $749 から。
東京大学生産技術研究所が運営する小中学生向け研究プログラム「UTokyoGSC-Next萌芽コース」が、2026年度の受講生40名を募集する。応募締切は2026年5月9日、5月24日から2027年3月14日まで全12回の活動が予定されている。
米陸軍がニュージャージー州ピカティニー兵器廠に、3Dプリンタ50台超を集約した製造拠点「Additive Makerspace」を2026年3月19日に開設した。プラスチック・金属・セラミック・複合材まで対応し、設計から試作・部品製造までを一拠点で回せる構成だ。
中国深圳市の金石華塑科技(Jinshi Huasu Technology)が、Bambu Lab製3Dプリンター約5,000台を並べた量産ファームを運営している。年内に10,000台への拡張を予定し、干支フィギュアなどの消費者向け製品からカスタム工業部品へと用途を広げつつある。
ソフトバンクロボティクスが、SBフレームワークスの川崎事業所に高密度自動倉庫AutoStoreを含む物流自動化ソリューションを提供する。ロボット160台、ビン6万5000個、ワークステーション28台の規模で、保管能力は従来設備の最大4倍。最大揚高17mの3way高層自動フォークリフトも日本初導入する。